日本しんがり新聞社

ボケ老人の妄想記事ですから、怒らないでね…(^ ^)

少女への手紙

今、あなたは恐怖と悲しみと不安の中にいることでしょう。

当然です。

もしも、あなたと同じ経験をしたら、平気な人間なんて一人もいませんからね。


だから、泣きなさい。
涙が枯れるまで、涙であなた自身が溺れるまで泣きなさい。
思いっきり泣きなさい。

しかし、そうしていると、悪魔があなたの耳元でささやく時があります。

「なぜ、泣いているの?」
「お父さんが死んで、私一人ぼっちになっちゃったの…」
「そう、かわいそうに…お母さんは?」
「お母さんは一年前に病気で死んだの…」
「じゃあ、お父さんは何故死んだの?」
「……」
「あはは、俺は知ってるぞ。お前のせいで、お前がいたから、父さんは死んだ!」
「……」
「そう、お前が父さんを殺したんだ!」

悪魔は笑顔であなたを非難するでしょう。


しかし、あなたは悪魔の言葉に耳を貸してはいけません。悪魔の問い掛けに答える必要もありません。

この時、あなたが為すべき事は、あなたのご両親の事を考える事です。


まず、お父さんが生きてる間一番嬉しかった出来事は何だと思いますか?
私はあなたのお父さんに会った事も見た事もありませんが、想像は出来ます。

それは、あなたが元気に生まれた瞬間です。絶対間違いありません。きっとお母さんも同じだった事でしょう。


あなたはお父さんとお母さんにとって、神様から送られた最高の宝物です。この世にたった一つの輝ける希望です。

だからこそ、お父さんはあなたを命を賭けて守ろうとしたのです。


お父さんは天国のお母さんにこうお願いしたことでしょう。
「ああ、お母さん。このままでは娘が死んでしまう。お母さんとの約束を守れなくなってしまう。この娘は、私達二人の宝物であり、私達二人の生きた証でもある。その最愛の娘を自分の不甲斐なさで失ったら、私はお母さんに合わせる顔がない。」

お父さんは薄れ行く意識を振り絞り、お母さんに話しかけた事でしょう。

「だから、お母さん。お母さんの側にいる神様にお願いしてくれ。…私はどうなってもいい。地獄へ落ちて、もう、お母さんに会えなくても構わない。だから、この娘の命だけは助けてくれ!」…と。


お母さんは、お父さんの願いを泣きながら神様に伝えた事でしょう。

そして、二人の願いは叶えられました。二人はどんなにホッとしたでしょうか。



だから、涙が枯れたら、あなたは笑顔でご両親のお墓に報告しなければなりません。

「お父さん、お母さん、心配かけてごめんなさい。でも、もう大丈夫!だって、私はこんなステキな二人の娘なんだもん!」

これを、こっそり聞いた神様はニッコリ笑って、お父さんのいる地獄へ一本のクモの糸を垂らすでしょう!


さて、お父さんは無事にお母さんのいる天国にたどり着けるでしょうか?

それは、あなた次第です。あなたが元気になり、未来に希望を抱いて生きていける様になれば、お父さんはお母さんと一緒に暮らせるようになるでしょう。

別に大変な事ではありません。なぜなら、あなたにはお母さんとお父さんがついているからです。ピンチの時は、神様もちょっぴり応援してくれるはずですから、安心ですね。

その上、あなたは世界一優しく強いご両親の遺伝子を受け継いでいるのですから、どんな苦難にも打ち勝つ能力があります。

周りの皆もあなたを応援してくれるはずですから、困った時は一人で悩まず皆に相談して下さい。
私達も応援しています。