日本しんがり新聞社

ボケ老人の妄想記事ですから、怒らないでね…(^ ^)

皇居のおたぬき様

「おーっ、そこの若いの。久しぶりだが、顔色が良くないぞ。大丈夫か?」
「あーっ、これはおたぬき様、お久しぶりでございます。…顔色やっぱり悪いですか?…ちょっと心臓とか肺の病でして…」
「そうか…けど、お前さんは良い身分なんだから、ゆっくり静養して美味いもの食べれば大丈夫さ。」
「否、そうもいかないんです。仕事が立て込んで休めないんです。イギリスにも行かなければならないし…」
「えっ、イギリスってあの欧州の?」
「そうです…」
「大変だなぁ。300歳のワシと比べたら若いが、人間としたらだいぶ高齢なのに、病気になっても休めないとは難儀じゃの〜」
「仕方ありません。私は死ぬまで仕事の運命ですから…その上、病気のせいで美味しいものも自由に食べられません。……あーっ!おたぬき様、私はもう気が狂いそうです!助けて下さい。お願いします。」
「…うーん、心も疲れがたまっておるの〜。……分かった。身代わりの術を使ってみようか?」
「身代わりの術?おたぬき様が私に化けてくれるのですか?」
「否、お主とワシの精神を入れ替える秘法じゃ!」
「…って事は、私がおたぬき様のお身体を乗っ取れるって事ですね。これは面白い!」
「…まぁ、そうとも言うが…。効果は1週間あるから、その間ワシの身体でたっぷり楽しんでくれ。」
「おたぬき様、早く早く!こんなにワクワクしたのは何年ぶりかしらん!」
「じゃぁいくぞ!ポポンガポーン!」
…ふぉわ〜ん、どっかん…
「オイ、こらこら、そんなに急いでどこへ…お堀に近づくな!石垣に苔がはえて……あーあ、行ってしまいおった。…しかし、天皇の身代わりも久しぶりだな…さて、今回は何が食べられるか、楽しみじゃの!」


★翌日★
「陛下、お堀でタヌキが泳いでおります。如何致しましょうか?」
「!!…だから言ったのに。」
「はっ?」
「否、そ、それは…皇居の森のタヌキでしょうから、捕まえて森に返してあげなさい…」