日本しんがり新聞社

ボケ老人の妄想記事ですから、怒らないでね…(^ ^)

口蹄疫の悲劇

口蹄疫の広がりにつきましては他紙に譲りますが、殺処分された12万頭以上の家畜の内、牛は9000頭弱で残りは豚であります。よって、宮崎牛に縁遠い貧乏人には無縁の世界であり、豚は輸入物が増えるだけなので問題は生じません。


しかし、宮崎に限らず日本の畜産農家にとっては大問題であることに変わりありません。

では、なぜ?大問題になってしまったのでしょうか?

今年に入り、韓国と香港でこの口蹄疫が大流行し、牛や豚が殺処分される映像は記憶の新しいことです。そこで、農水省は1月と4月に「注意勧告」を都道府県に出しました。渡り鳥や人によりウイルスが日本に持ち込まれ感染する危険があったからです。


そして、第一の悲劇が発生しました。それは、2000年に口蹄疫を経験している宮崎で発生したということです。この時は、宮崎と北海道で発生したのですが、宮崎では30数頭の牛の殺処分で収束しました。普通なら経験者ですから、より注意する筈なのですが、前回の軽微な経験から宮崎の県や農家は口蹄疫をナメテいた可能性が生じます。

それが証拠に、県による最初の確認は4月20日ですが、実際は3月31日と4月9日に怪しい牛が現れたのに、獣医と農家は「風邪か?」と思い経過措置を見守ることにしました。これを油断と言わず何と言うのでしょうか?口蹄疫の恐さを一番知ってる人々がこういう処置をとったこの悲劇。もしもこの時、誰かが最悪の事態を想定していたのなら・・・・・。


実は、今回のウイルスは前回より強力な奴でして、前回宮崎では牛の被害だけだったのですが、今回は牛と豚に感染しました。そして、悪いことに豚が発病すると牛の千倍ウイルスが増殖し、その分感染が広がり易いのですが、宮崎県はこのことに気付いたのは何時でしょうか?最初、あの出たがり知事は宮崎牛の「風評被害」ばかり言ってたような気がするのですが・・・・。

これが第2の悲劇。そして、これがタレント知事の限界で、口蹄疫を一度征服していた県の役人の言う事を鵜呑みにしていた知事は、被害拡大より風評被害が心配だったのでしょう。専門家は韓国・香港の例から察して今回は前回のようには早期終結は無理と思っていたようですが・・・・この専門家には「今頃言うなよ!」って感じですけど。

だって、この口蹄疫の拡大を防ぐ方法は、殺処分とその地域の消毒、その地域からの家畜の移動制限しかないのです(近隣の家畜にワクチン接種する方法もあるようですが。)から、これを徹底的に実施していればこうまで被害が拡大することは無かった筈なのですが、どこかに粗漏があったからこそ今回のような大問題になったのです。少なくとも宮崎牛の種牛を管理してたのは県の機関で、そこまでも被害が広かったんですから、宮崎県は言い逃れは出来ません。


確かに、最終的な責任は総理なり農水大臣が負うのでしょうが、現場にいる人々の危機意識の欠如、そして、専門家の声を聞かず、己の経験を優先させた獣医と宮崎県の責任も逃れる訳にはいきません。出たがり知事は、国の責任を追求し、「現場は寝ないで頑張っている!」と言いますが、確かに今はそうであっても、最初はどうだったのでしょうか?疑問です。



今回の口蹄疫に限らず、日本人には危機意識が欠如しております。まあ、毎年のように台風が襲い、地震が予告も無く起きていれば、心配性の人は日本では生きていけません。しかし、最悪の事態を想定し、それに備えることはできる筈です。それが出来るかどうか?今回の問題は改めてそのことを我々に教えてくれました。

あなたのお家は、大地震への備えは万全ですか?



ニュースステーションを観ての追記)
ビックリしました!!
①3月31日の怪しい牛を診断した獣医は、県の機関の人間でした。あきれてモノが言えません!!
口蹄疫に感染し横たわる母豚に群がる多くの子豚の映像は衝撃的でした。これは昨日の映像なのですが、これを撮影した農家の方も「これではウイルスを培養してるようなものです。」と仰っていましたが、殺処分が追いついていないようです。

個人的には、感染が見つかったら県の職員等が来て即殺処分が行われると思っていたのですが、現状は違うようです。感染した豚が息をしてる限りウイルスは拡散されます。これでは消毒が追いつかない筈です!感染が広がる筈です!!

宮崎県も農水省もいったい何をやっているのでしょうか?