日本しんがり新聞社

ボケ老人の妄想記事ですから、怒らないでね…(^ ^)

トランプの切り札

「これより大統領選挙候補者決定党大会を開催致します。」
「議長!緊急動議を提案します!」
「どうしました、倫理委員会委員長。これから我が党の大統領候補者を決める大事な党大会ですよ…」
「はい、存じています。だからこその緊急動議です。候補者が決定してからでは遅いのです!」
「どういう意味ですか?」
「はい、我が党の候補者に重大な党則違反が見つかりました。私の良心はこの事実を伏せたままこの大会を開催する事を許しません!」
「ほーっ、重大な党則違反。興味深いお話ですね…」
「議長!今更何を言っているんだ?この大会は儀礼的に過ぎない。我が党の大統領候補者は、公正明大な指名選挙に依り既に私に決まっている。これに異を唱えるのはこの国の民主主義に唾するのと同じた。違うかね、議長!?」
「アハハ、確かに君の言う通りだ。しかしだ、我々は共和党員である前にアメリカ人であり、最善の大統領候補者を選ぶ義務を全アメリカ人に負っている。とすると、この緊急動議を無視する事は出来ない、と判断するのは当然と思うが…」
「ほーっ、そう来たか?どうしても私を大統領にしたくない一派が暗躍してるようだ。分かった。好きにするがいい…」
「それでは今から倫理委員会委員の提案した緊急動議について審議したいと……」


「…議長、私の報告は以上であります。」
「それでは、この報告について異議のある方はいらっしゃいますか?」
「議長、この報告は実に巧妙に創作されており、反論する程私が不利になる可能性があるので、私はあえて反論しない。しかし、これだけは言っておく。この悪意に満ちた報告は所詮党の倫理違反疑惑に過ぎない!私は今だかつて憲法及び各種法律に違反した事は無い!自由と正義の旗の下。私は精一杯努力して運良く現在の地位を築いた。神に誓っていい。私は不正な手段を用いていない。まあ、口の悪さで誤解は受けるが、きれいごとだけの政治家がこのアメリカに何をした?私は真実を話てるだけだ!」
「他に反論はありますか?」
「そうだ!忘れてた。私は副大統領候補者に元民主党員で自称社会主義者の彼を指名する。彼とは政策協議も済ませてある。どうだ?私と彼の予備選での勝利数は50州を越すが、共和党はこのチャンスを手放す気なのか?」
「何だって…」
「アハハ、切り札は最後まで取って置くものさ。さあ、アメリカは生まれ変わる。金持ち優遇の新自由主義から本来のアメリカンドリームに満ちた 全てのアメリカ人に平等なチャンスのある大国に復活するのだ!今日をそのスタート地点とするか、共和党終演日とするのか?さあ、どっちだ!」
「くっ、くそう……」